トビタテ生のヤリタイコト日記

~こんな本が僕たちの背中を押してくれた

下山明彦くん東京大学文科I類2年)

第11回 フィリピンの学生の一言から考えたこと~都市は発達しても教育には課題も

今回はマニラで「ASES」という学生団体と交流した模様についてお話しします。

 

フィリピン大学Diliman校の学生団体「ASES Philippines(※)」の学生たちとマニラを観光しました。ASESはアメリカのスタンフォード大学の学生が設立した団体で、ASES Philippinesはその支部です。

※ASES :Asia-Pacific Student Entrepreneurship Summit

 

 

Entrepreneurshipを冠しているように、テーマは「起業」で、毎年夏に世界各国の支部が一堂に集まる「ASES Summit」では、シリコンバレーの起業家やベンチャーキャピタリストが集結します。

 

メンバーと様々な話をしました。その一人、Brianは専門がIT系で、将来の夢はシリコンバレーで働くこと。実際に海外の大学への留学も検討しているそうです。

 

「フィリピンに残ろうとは思わないの?」と質問を投げかけたところ、「ここには未来がない」ときっぱり言い放ちました。その口調の強さに、僕はいささか驚きました。

 

例えば世界的な大学ランキングを見ると、フィリピンのトップである「University of Philippines」でも、順位は400位台。もちろん大学や教育の価値を、この大学ランキングだけで全て測ることができるわけではありませんが、国内の優秀な学生が、海外のより優れた学習環境に魅力を感じているのは確かなようです。日本の地方都市よりも遥かに現代的な街並みのマニラですが、都市というハードウェアに比べ、ソフトウェアとも言える教育にはまだまだ課題が残されているのかもしれません。

 

そして翻って日本を考えた時、国内の大学ってさて、本当に魅力的なのか。僕にBrianのような道はないんだろうか。そんなふうにも思える出会いでした。

 

今回のおススメ本

『地下室の手記』

ドストエフスキー 江川卓:訳(新潮文庫刊)

自分は本気を出せばなんでもできる。全能感を持ちつつ、心のどこかでそれを疑っている。肥大した自尊心とひねくれた性格。そんな精神構造を持ちながら、何十年と地下室に引きこもった男の半生を描いています。当時のロシアの社会状況や精神性を象徴した男の行動は、ひきこもりやニートなど、現代の社会現象にも通ずるものがあるかもしれません。

[出版社のサイトへ] 

<前回の記事を読む>

第1回 「勇ましい、高尚なる生涯こそが後世への最大遺物である」

~内村鑑三の言葉に後押しされて、留学を決意

第2回 今この瞬間に一生懸命打ち込みたいことを、全力で

~高校時代から変わらなかったその姿勢。トビタテ留学JAPANを起業への第一歩に 

第3回 フィリピンレポート 

選挙の日は、黄色い服で出歩くな ~フィリピン大統領選 

第4回 トビタテ留学JAPANって何? 

~本気のヤリタイコトを、社会総がかりで応援する「トビタテ留学JAPAN日本代表プログラム」 

第5回 一過性の「援助」ではなく、自立に結び付くコミュニティづくりを目指してフィリピンで奮闘 ~トビタテ生の挑戦 その2 大野雛子さん(東洋大学文学部3年)

第6回 トビタテに合格するために~「ヤリタイコト」をとことん考え、わかってもらうためにすべきこと!

第7回 トビタテに合格するために その2 

いちばん大事なのは募集要項を読むこと

第8回 トビタテに合格するために その3

応募書類をめぐって~留学計画書作成のコツ

第9回 トビタテに合格するために その4

個人面接グループディスカッション

第10回 新興国でのボランティアで学んでいること 

~共感も違和感も含めて自分を変えてくれる