高校ビブリオバトル2016

林先生がこれまでの失敗から導き出した「負けの法則」とは

『今やる人になる40の習慣』林 修

南 由樹さん(大阪・浪速高校)

『今やる人になる40の習慣』(宝島SUGOI文庫)
『今やる人になる40の習慣』(宝島SUGOI文庫)

「今でしょ」っていう言葉を流行語大賞に導いた林先生。忙しいはずなのにどうやって塾の講師とタレント業を両立しているのか、疑問に思ったこともあります。

 

私は林先生の効率の良さは元々のもので、失敗なんてしたことないだろうと思っていました。しかし、林先生も実は大学卒業後に1800万円以上もの借金をしたことがあります。なぜ1800万円も借金してしまったのか。

 

林先生は元々ギャンブル癖もあって、東大卒だったので、「ちょっと自分が本気になれば1800万円くらい返せるだろう」というのが積み重なって、だんだんだんだん借金が膨らんでしまったそうです。

 

これほど大きなお金を借金してしまったら何をどうすればいいかわからなくなって、多分心に余裕もなくなると思います。しかし、こんなときでも林先生は今自分が何をすべきなのかそれをしっかりと見極めて、物事をポジティブに捉えて、それを行動に移していました。

 

もし私たちも林先生のように物事をポジティブに捉えて日頃から優先順位を把握できていたら人生がスムーズにいくとは思いませんか。

 

そのヒントとなるのが『今やる人になる40の習慣』です。この本は林先生のこれまでの失敗から導き出された「負けの法則」を元に書かれています。私も諦めかけていた自分の効率の悪さを改善できるのではないかと思って読んでみました。

 

私が一番心に残っているところを紹介したいと思います。それは、「努力はベクトル量と表す」というところです。ベクトル量とは方向性を持った大きさのこと。では、努力が方向性を持つとはどういうことでしょうか。

 

 

この本には不滅のホームラン王、王貞治さんの、「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない」という言葉も紹介されています。

 

このことからも正しい方向性で必要な量を伴った努力だけが本当の努力だということが言えると思います。正しい方向性を導き出すための方法として、この本には付箋を使った優先順位の整理のしかたが紹介されています。

 

南 由樹さん
南 由樹さん

モチベーションを上げたい方にも今すぐ行動に移したくなるような名言がたくさん詰まっています。「今でしょ」だけでは伝えきれなかったものがたくさん詰まっています。やる気はあるのに何から始めたらいいかわからない。そんな人にも具体的な方法を林先生が教えてくれます。私もこの本をどんどん活用してもっとスムーズな人生を送りたいと思います。

 

この本、いつ読むの? 今でしょ!

 

[出版社のサイトへ]

 

<全国高等学校ビブリオバトル2016 関西大会の発表より>