高校ビブリオバトル2017

読んだら食べたくなる!肉を最高においしく楽しむ極意はこれだ!!

『焼肉のすべて オトナのための永久保存版肉大全』田辺晋太郎

谷田部慧くん(栃木県立真岡高校2年)

『焼肉のすべて』(宝島社)
『焼肉のすべて』(宝島社)

ヤン、センマイ、トモサンカク、ザブトン、クリミ…。これが何だかわかりますか。お肉の部位の名前です。『焼肉のすべて』は、お肉が好きな人はもちろん、お肉よりも野菜や魚が好きだという人も楽しめる本です。

 

この本にたくさん詰まっている焼き肉の極意の中から、いくつかをご紹介しましょう。

 

「極意1:焼肉は情報戦である」。

 

焼肉で一番大事なことは、それは焼き方、焼き加減です。脂の多い肉・少ない肉、薄い肉・分厚い肉、いろんな肉がありますが、どれも同じ焼き方ではいけません。どんなに高いお肉でも、間違った焼き方をすれば味は落ちるし、高いお金を払った価値のない、ただのお肉になってしまいます。

 

例えばカルビ、おいしいですよね。僕も焼肉屋に行ったら毎回食べるのですが、どうしても胃もたれがしてしまう経験はありませんか。これは、間違った焼き方をしているからです。その時は、ぜひこの本を読んでみてください。一つひとつの部位の名前や焼き方、味付けの仕方までしっかり載っています。

 

「極意2:熱源で焼き方を変えるべし」。

 

家で焼肉をするとき、焼肉屋さんと同じ焼き方で焼いていませんか。焼肉屋さんで焼くときは、だいたい網の上で焼きますよね。お家ではホットプレートやフライパンを使います。でも、焼き方を変えないと、これまた味が落ちてしまうのです。また、「お家での焼肉は、簡単で手軽だけど、お店に比べたら…」と思っている人はいませんか。そんな時、家にあるちょっとしたものを使って、ちょっとした工夫をすることで、お店での焼肉と同じくらい、いやそれ以上おいしく食べることができるのです。その方法は何か、この本を読んでぜひ実践してみてください。

 

さて、著者の田辺晋太郎さんとは一体何者なのか。僕は誰だかわからなくて、調べてみました。するとこの人は、実は料理人でも何でもなく、作曲家なのです。けれども、お肉が好きすぎて、肉マイスターの称号を得たほどです。田辺さんは、この他にもいろいろなお肉の本を書いています。もしよかったら、こちらも読んでみてください。

 

最後に一つ。「ルーミート」というものを知っていますか。実はこれ、カンガルーのお肉です。一部のお肉好きの人の間ではブームになっていますが、カンガルーのお肉がなぜブームになったのかも、この本に書いてあります。日本では、外国人向けのスーパーだったり、アマゾンだったりでしか手に入りません。アマゾンではキロ買いになってしまいますが、もしよかったらぜひ食べてみてください。残念ながら、僕も食べたことがありませんが。

 

そして、この本に関しての注意点を一つ。この本を読んだ後は、とっても焼き肉が食べたくなりますが、この本を使って焼肉をする時は、一人でやってください。自分の焼きたい焼き方をするので、めんどくさがられて、嫌われてしまいます。それだけは注意してください。僕は本当に友達とケンカしました。

 

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<全国高等学校ビブリオバトル2017 全国大会の発表より>

こちらもおススメ

『ダレン・シャン』

ダレン・シャン(小学館ファンタジー文庫)

登場人物一人ひとりの個性が光り、主人公ダレン・シャンとクレプスリーの掛け合いが面白い作品です。漫画や映画にもなっているので、ぜひ読んでみてください。

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『はてしない物語』

ミヒャエル・エンデ(岩波書店)

自分が読書を好きになったきっかけの本です。ハードカバーの本は、装丁がとてもきれいです。

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『オー・ファーザー』

伊坂幸太郎(新潮文庫刊)

初めてビブリオバトルをした時に使った本です。伊坂幸太郎さんらしい設定と世界観で、どんな人でも楽しく読めます。

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谷田部くんmini interview

伊坂幸太郎さんが好きです。彼の独特の言い回しとテンポの良さが好きです。

 

気に入っていたのは、『ダレン・シャン』や『はてしない物語』です。風邪で寝込んでいた時に読んだのですが、治った後も本を読むために2~3日ズル休みをしました。

 

ミステリーやサスペンスが読みたいです。