みんなのおススメ

 海外の小説・童話・エッセイ

巧みな話術で一流タレントに。誰も本物と気付かない怖さ

『帰ってきたヒトラー』ティメール・ヴェルムシュ

飯沼響一くん(山形県立米沢興譲館高校1年)

2011年のドイツによみがえったヒトラーが、お笑い芸人として大ブレイクするという話。特に面白いのが、昔の時代の人間であるヒトラーが、現代によみがえったことによるジェネレーションギャップネタです。…続きを読む

 

◆ヒトラーが現代ドイツで、ヒトラーのモノマネ芸人で大人気!?

『帰ってきたヒトラー』ティムール・ヴェルメシュ

竹西怜くん(東京都・広尾学園高校2年)

 

◆現代に蘇った独裁者がコメディアンに。危険な笑いを誘う

『帰ってきたヒトラー』ティムール・ヴェルメシュ

山本恭太郎くん(大阪府・初芝富田林高校1年)

 

一党独裁政治で管理される近未来の世界

『一九八四年[新訳版]』ジョージ・オーウェル

I.Tさん(埼玉県立越ヶ谷高校2年) 

戦後間もない1949年に出版された『一九八四年』には、著者オーウェルが考える未来、1984年の世界での光景が描かれています。1950年代に核戦争が起こり、1984年にもなお、世界を分断する3つの大国が戦争を続けています。…続きを読む

 

動物自治の農場。自らの決まりは守れるのか。ソ連への風刺も

『動物農場』ジョージ・オーウェル 川端康雄:訳

大屋知穂さん(東京都・豊島岡女子学園高校1年)

舞台はイギリスの農場。この動物たちは、自分たちの飼い主を農場から追い出し、動物だけの農場である「動物農場」を作ってしまいます。農場をのっとった後に、その動物農場の中での生活がどのように変わっていくか…続きを読む

 

「本が失われた世界」の恐ろしさを想像して

『華氏451度』レイ・ブラッドベリ

太田絢くん(兵庫県立三木東高校2年) 

「華氏451度」とは、紙が燃える時の温度。舞台は、全ての情報がインターネットやコンピューター、テレビ・ラジオのみに制限された世界です。「ファイアマン」という組織によって本は燃やされ、本の所持者は逮捕され…続きを読む

 

時の概念に一石を投じたタイムスリップ物語

『ランゴリアーズ』スティーヴン・キング 小尾芙佐:訳 

森 健人くん(奈良・東大寺学園高校2年) 

時間とは途切れることのない連続的なもの。しかし、本書では、現在しかなく、あとは申し訳程度の過去と未来があるだけです。残りの過去や未来は、ランゴリアーズによって消えてしまったのです。そのランゴリアーズとは…続きを読む

 

ネット時代を予言した、サイバーパンクの元祖であり傑作!

『ニューロマンサー』ウィリアム・ギブスン 黒丸尚:訳 

大須賀亮祐くん(東京・京華高校2年) 

近未来では、ネットワークに世界中が支配されていて、すべての人の脳内には電脳というものが搭載されています。人体とネット空間を直接接続できるものです。相手が話を真面目に聞いているかを電脳の中に侵入して確かめられます。…続きを読む

 

怪物が語る3つの物語に、少年は心の闇と向き合う

『怪物はささやく』パトリック・ネス 

菅野 望くん(福島県立安達東高校3年) 

お母さんが病気、それを原因とした大嫌いな祖母との同居。これらのことによって自分の殻に閉じこもってしまった少年、コナー・オマリー。彼の元に深夜怪物が現れます。その怪物が語る3つの物語とコナー自身が語る4つ目の物語…続きを読む

 

見てしまった殺人者の日記。わからない犯人に見られている恐怖

『マーチ博士の四人の息子』ブリジット・オベール 

吉水優里子さん(神奈川・鎌倉女学院高校2年)

舞台はアメリカ北部の雪深い田舎町。メイドのジニーがある日、奥様のお部屋でクローゼットをあさっていると、一つの紙束を発見します。なんと「殺人者の日記」。書き手は「私はマーチ博士の四人の息子の一人である」…続きを読む

 

妻殺しの犯人にされた男。唯一、アリバイを証明できる女は幻だったのか

『幻の女』ウィリアム・アイリッシュ 

内山拓未くん(千葉・渋谷教育学園幕張高校2年) 

妻が殺され、警察は様々な状況証拠から主人公の男を逮捕して死刑判決を下してしまいます。彼は犯行時刻に女と一緒にいたとアリバイを主張しますが、あれほど目立っていたはずの女を見ている人が見つかりません。…続きを読む

 

消えた男は人類の大量虐殺を計画しているのか? 

『インフェルノ』ダン・ブラウン 

大倉 響くん(三重県立桑名高等学校2年) 

一人の男が世界保健機関に対して、このまま人口を増やし続けて人類滅亡を招くのか、このまま医療を発展させていっていいのか、と訴えて、消息を絶ってしまいます。それを解決していくのが主人公のロバート・ラングドン教授。…続きを読む

 

なかなか城に辿り着けない主人公は、カフカか 

『城』フランツ・カフカ 

田村凜夏さん(奈良県立畝傍高等学校2年) 

カフカというと『変身』が有名です。ある善良な男が朝起きたら虫になっていたという話で137ページほどの本です。対して『城』は622ページもある長編小説です。この質量ともに大作の『城』。それは到着のシーンから始まります。…続きを読む

 

自由奔放で超個性的な彼女と、ごく普通の彼氏。恋の行方は?

『スターガール』ジェリー・スピネッリ

スターガールの本名は、スーザン・キャラウェイ。しかし彼女は、名前というものは服と同じように自分に合わせて変えるものだと考えて、自分でスターガールとつけ直しました。彼女は、普通とはちょっと違う女の子なのです。…続きを読む

 

司書は本など読まない!? 図書館のイメージを覆す一冊 

『どうか、お静かに 公立図書館ウラ話』スコット・ダグラス

清野瑞帆さん(東京・渋谷教育学園渋谷高等学校) 

作者のスコット・ダグラスさんは、図書館の司書です。司書になりたいと思ってから、実際になるまで、そして図書館での日々が書かれています。司書は本を読まないという話から始まるので驚きました。…続きを読む

 

『源氏物語』にはまった、米国の日本文学研究者。日本語を習いたくて海軍へも 

『ドナルド・キーン著作集 第十巻 自叙伝 決定版』

高橋祐貴くん(千葉・渋谷教育学園幕張高等学校) 

ある日ふと本屋で手に取った『源氏物語』にはまって、面白くてたまらなくて人生変わっちゃった、アメリカ人がいるんです。ドナルド・キーンといいます。…続きを読む

 

独りぼっちのハリネズミが葛藤しながら待ち望むのは

『ハリネズミの願い』トーン・テレヘン 長山さき:訳

北原仁くん(山梨県立北杜高校3年)

臆病で気難しくて自分のハリが大嫌いで、他の動物たちとうまく付き合えない独りぼっちのハリネズミ。ある日、他の動物たちに向けて招待状を書きます。でも、「だれも来なくてもだいじょうぶです。」と書いてしまうんです。…続きを読む

 

顔に障害のあるオーガストくんと出会い、周りの人はどう感じたのか

『ワンダー』R・J・パラシオ 中井はるの:訳 

野村由稀乃さん(岡山県立倉敷商業高校2年) 

これは普通なのに普通ではない男の子のお話です。主人公の男の子は10歳のオーガストくん。顔に障害があります。学校では、いじめられたりします。けれども、大事な友達ができたりして、どんどん強く逞しく成長していきます。…続きを読む

 

時間に縛られ、仕事や勉強に縛られた現代人へのメッセージ 

『モモ』ミヒャエル・エンデ 

中山真季さん(千葉・二松学舎大学附属柏高等学校) 

この本は、時間を奪われてしまったある街の話です。表紙には、「時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に取りかえしてくれた女の子の不思議な物語」と書いてあります。その女の子は「モモ」です。…続きを読む

 

英雄を支える仲間たちにも魅力

『旅人タラン』ロイド・アリグザンダー

丸岡翼くん(栃木県・佐野日本大学高校1年) 

初めて読んだ小学3年生の時、ただの英雄譚のように思えた本書。今改めて読み返してみて、主人公は、英雄になるべくしてなったのではない。仲間たちの優しさ、思いやりがあったからなれたのだと気付きました。…続きを読む

 

不死身の錬金術師と双子の姉弟の冒険

『錬金術師ニコラ・フラメル』マイケル・スコット

福田沙織デリシアさん(奈良市立一条高校1年) 

「ニコラ・フラメル」といえば、『ハリーポッターと賢者の石』の中の「賢者の石を作った人」。主人公は双子の高校生です。この弟が働いている書店のオーナーが、ニコラ・フラメルだったのです。…続きを読む

 

『ハリー・ポッター』に続くフランスで大人気の長編ファンタジー 

『タラ・ダンカン』ソフィー・オドゥワン=マミコニアン 

高 尚我さん(大阪・建国高等学校2年) 

主人公タラ・ダンカンは祖母と大きな屋敷で一緒に暮らしていましたが、12歳の時にひょんなことから自分は魔術師だと知ります。そして眠っていた力が目覚め、闇の一族サングラーヴに狙われるという話です。…続きを読む 

 

「大切な物は目に見えない」。何度も読んで励まされた宝物

『星の王子さま』サン=テグジュペリ 

河本莉衣さん(兵庫・神戸学院大学附属高等学校1年)

ある日作者の操縦する飛行機が、砂漠の真ん中に不時着してしまいます。人が住むところから千マイルも離れた砂漠の真ん中で、孤独と不安に包まれた作者が出会ったのは、一人の可愛らしい少年でした。…続きを読む

 

生きていることは素晴らしい。家族や友達に会いに行くため幽霊に

『青空の向こう』アレックス・シアラー

岩井舞希さん(東京・創価高等学校)

出かけ先でトラックに轢かれて死んでしまったハリー。お姉ちゃんと喧嘩してきて、そのまま出てきてしまったこととか、親より先に死んでしまったことが気がかりです。そこで・・・…続きを読む

 

お母さんは良い子だったの、子供に誇れるほどに?

『ママがちいさかったころはね…』ヴァレリー・ラロンド

竹添そらさん(福岡県・福岡大学附属大濠高校3年) 

「ママがちいさかったころはね、あきれるくらいきたないことばをそっとささやいたりもしなかったわ」。これだけ聞くとただのお叱り本に思えてしまいます。ですが、この絵本の最大の特色は、文章と挿絵とのギャップにあります。…続きを読む

 

◆幼稚園児レベルから天才レベルへ。知能のギャップに悩む

『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス

嶋田誠也くん(福井県立高志高校2年)

 

◆頭がよくなったら幸せになれるのか

『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス

唐澤和さん(東京学芸大学附属高校2年)

 

◆動物実験で気が狂ったネズミと反乱を起こした動物たち

『ドクター・ラット』ウィリアム・コッツウィンクル

奥山わかばさん(千葉県・市川高校3年)

 

◆自分の人生と愛する息子のために笑って生きる

『どこ行くの、パパ?』ジャン=ルイ・フルニエ

阿部愛利咲さん(東京・関東第一高校)

 

◆大リーグの貧乏球団が強豪チームにのし上がったワケとは

『マネー・ボール』マイケル・ルイス

砂川諒くん(神奈川県・向上高校1年)

 

◆謎が解けたときの快感!ホームズ魅力が凝縮された代表作

『恐怖の谷』コナン・ドイル

瀧孝輔くん(東京・足立学園高校1年)

 

◆過去を懐かしむ主人公に愛着。朗読すれば理解も深まる

『桜の園』チェーホフ

宮内和さん(東京・江戸川女子高校1年)

 

◆悪魔目線で解説すると、言葉に新たな意味が生まれる

『新編 悪魔の辞典』アンブローズ・ビアス

岩下咲來彩さん(東京・東京成徳大学高校)

 

◆日本通のアメリカ人がTwitterで発表した忍者小説

『ニンジャスレイヤー シリーズ』ブラッドレー・ボンド/フィリップ・N・モーゼズ

長澤凌くん(北海道・札幌創成高校)

 

◆温かい気持ちになれる、少年と少年が拾った月のお話

『君といたとき、いないとき』ジミー

叶内亜実さん(埼玉県・星野高校)